レオピン

デッドフォールのレオピンのレビュー・感想・評価

デッドフォール(1989年製作の映画)
3.4
2つ知らせがある
一つはガス欠だ もう一つは もうちょい持つ

マジメに観たら損します。すべてが適当でご都合主義。株にハマっているエリート刑事というタンゴの設定は最初だけ。気づいたらタンクトップ 隙あらばタンクトップ しまいにお尻も見せてくれます バディものというかこれじゃただの筋肉BL ファイト一発 お前とスーツが恋しくてナ 
女装のラッセルもスタローン『ナイトホークス』に張り合ったのか ラジー賞はアンタのせいだ。

冒頭のキャッシュと殺し屋との駐車場でのバトルからしてパロディのセンスがヒドすぎる。ショッピングカートを引いているお婆さんにカーセックス中のカップルと情報てんこもりすぎだろ。

ジャック・パランスのボスは古くからある陳腐な悪玉イメージだったが、あの複数のテレビモニターで部下が大写しになるところとか懐かしくて面白い。結構あれは真似されてた気がする。

終盤のカチコミでは、武装した4WD車でアジトにつっこむが更にバカでかいモンスターマシンに阻まれる。発想がもう中学生
敵のアジトは広すぎデカすぎ それでいて守る人員少なすぎの『バトルシップ』状態。
最後にわざわざポニーテール男と2対2バトルで銃ではなく拳で闘うところはエラかったが。

結局『ポリス・ストーリー』に始まり『燃えよドラゴン』で終わった。この香港オマージュが肉体俳優スタローン作品であったというのは興味深い。90年代は香港アクション人脈を取り入れたハリウッドアクションが新境地を開いていった時代。その先鞭がタンゴ&キャッシュだったというのは言い過ぎか。
撮影開始時点で完成脚本がなかったというのも香港流か。途中降板した監督も大変だったろうがスタローンがいたから空中分解せず形になったと信じたい。

魅せるカンフーバトルの代わりがあの無駄に金かけたマシン軍団か。決戦が採掘場みたいなところでの大暴れというのはやっぱり興奮するぜ。


妹キャサリンにテリー・ハッチャー ダンスがヒドい 『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』
フェイスにロバート・ツダール 『マニアック・コップ』
ポニーテール男レカンにブライオン・ジェームズ 『ブレードランナー』
大ボスにジャック・パランス
警部にエディ・バンカーも出演。マイケル・J・ポラードといい悪イイ顔がそろってた。


日本公開90年3月。同じ時期に『ターナー&フーチ/すてきな相棒』(動物)、韓国からは『チルスとマンス』とバディものの傑作が届いていた。タイトルをタンゴ&キャッシュとしていたら比べられてしまっただろうな。
それにしてもこの頃のラッセルはナンちゃん感が強い。今からでも『エクスペンダブルズ』どう、やっぱムリ?


⇒編集 スチュアート・ベアード

⇒エンディング BAD ENGLISH 「Best of what I got」

⇒移動中に観るのにもってこい系映画ベスト級
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