GaPTooth

アモーレのGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

アモーレ(1948年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

原題:L'amore

第1話[人間の声]
戯曲:J.コクトー
取り乱した風の女。
どうやら電話を待っていたようだ。
電話の相手は女の愛しい人。
別れを決意したものの未練たっぷりな様子が何とももどかしく弱冠イラついた。
それほどの熱演ということか、と思っておくことにしよう。

第2話[奇跡]
脚本:F.フェリーニ
ナンニーナ。
もう最初からどうかしている。
ただ通りかかった男に対して発した台詞が「神様」だもの。
男を聖ヨゼフだと思い込んで語りかけ感謝を言い表す女。果ては「私を天国に連れていって」とは。まあ文字通りではなく、別の意味の天国にはイッたんだなあと分かるのは教会で盗んだリンゴを女が食べたし(創世記3:6)妊娠してたから。

妊娠に歓喜し教会で感謝の祈りを捧げる女。修道女らは妊娠は神に対する罪を犯した結果だと述べ司祭に告解するよう勧めるのだが、女は自分の妊娠を神のご意志によるものだと思い込んでいるので聞き従いはしない。

教会の前から離れて元居たであろう故郷へ戻るとそこの人々は女をナンニーナと呼び、戻って来たのかと迎える。
が、ナンニーナは人々から祝福だと真に受けているのか?!と囃し立てられ、嘲笑われ、追い立てられて立ち去る。

荒野を歩き続け到達した山上の教会。
途上ヤギが付きまとって見守られたり、岩から湧いた水で喉の乾きを癒したり、と『聖書』の逸話も描写されてる。
そして産気付いたナンニーナは赤ん坊を産み、母乳を与えるのだった。

あー信じる者は救われる。アーメン。

ナンニーナが変人だと言われているのも納得だけどね、実はナンニーナが言ってることはさ、ほぼほぼ『聖書』の四福音書に記述されている内容と合致してるから驚くよね(笑)
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