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大菩薩峠 竜神の巻のHKのレビュー・感想・評価

大菩薩峠 竜神の巻(1960年製作の映画)
3.3
三部作の第二部。
前作のラストで主人公二人がいざ勝負というところで“つづく”となったのに、本作が始まってみると辺りはもう静かで机竜之介(市川雷蔵)の周りは既に死体の山。
しかし竜之介本人は酔ったあげくの凶行でなにも憶えていない様子。
刀についた血を見て「知らぬ間に人を斬っている・・・」
これはもう完全に殺人鬼、というか病気。

途中、竜之介は幕府転覆を図る天誅組の一行に同行することになるも行動を共にしたばかりに潜伏していた山小屋ごと幕府に爆破され目を負傷。
爆破直後、着物から煙を漂わせ、血の流れる両目をおさえながらも追手たちを切り捨てる姿が鬼気迫る竜之介。

今回のラストでも兵馬と対峙した竜之介だが、またしても“つづく”。
またか~。

第一部と同じく脚色は衣笠貞之助、監督は三隅研次。
公開は第一部の三カ月後。
“つづく”から年単位で待たせるようになったのは『スター・ウォーズ』からですから、この頃は待たされてもこんなもんですね。
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