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エクスペンダブルズのsymaxのレビュー・感想・評価

エクスペンダブルズ(2010年製作の映画)
3.5
"あの頃のアクション映画"が、遺伝子に組み込まれてしまっている私に、ちょくちょく襲ってくる"厨二病"の発作〜スライをくれ!くれ!〜こんな時は、とにもかくにもスタローンというワクチンを入れなければいけない…

そこでチョイスしたのが本作。

スタローンが還暦を過ぎてもなお新たに挑戦し、成功させた"新しいと古い"を見事に融和させた一級のアクション映画。

しかし、ランボーがナイフをちまちまといぢりながら、コー・バオにつぶやいていた"オイラは消耗品"が、よもやこんな一本筋の通った傭兵軍団"エクスペンダブルズ"の話として昇華し復活するとは…

物語は、中南米の小さな島国ヴィレーナの独裁者ガルザ将軍の排除=抹殺の依頼を受けたバーニー・ロス率いるエクスペンダブルズ。

ガルザ将軍の影には元CIAエージェントのジェームズ・モンローが…諸々あって、ドッカンどっかんドッカン…

シルベスター・スタローン×アーノルド・シュワルツェネッガー×ブルース・ウィリスの三並びの絵を見せて貰っただけでもう感動一杯お腹いっぱいなのに、ミッキー・ロークにジェット・リー、ドルフ・ラングレンという"あの頃のアクション映画"のレジェンドに加え、今一番ギラギラしてるジェイソン・ステイサムという贅沢なキャスティング。

それに、ヴィランが渋すぎるよ…エリック・ロバーツ(ジュリア・ロバーツのお兄さんで、エマ・ロバーツのお父さんですね。)

普通、これだけの豪華共演となると、作品自体"キャノン・ボール"みたく、それぞれの良い所を見せようと詰め込み過ぎてしまい、散漫なイメージとなりそうなんですが、こんだけ個性的でアクの強いレジェンドを絶妙なバランスで魅せたスタローンの手腕はとんでもなく凄いと思います。

レジェンド達の偉大過ぎる影に隠れがちですが、元総合格闘家でUFCのチャンピオン、ちょっとヴァンダレイ・シウバに顔が似ているランディ・クートゥアと元NFL選手だったテリー・クルーズの二人も負けず劣らずの活躍。

特にクートゥアとスティーブ・オースチンの総合格闘家vsWWEレスラーの格闘は、流石に本物の迫力…他には、モンローの部下としてノゲイラ兄弟も出ていて、単に"あの頃のアクション映画"のレジェンドが出るお祭り映画ではなく、本物が持つ迫力を見せる事でアクションシーンを締め、作品自体を魅せる…そりぁ、ヒットしますよ…

全盛期はライバル意識バリバリだったであろうレジェンド達ですが、年齢を重ねる事で良い意味での程よい枯れ具合が余裕を生み、現実をおちょくる的な和気藹々とした雰囲気を醸し出していまして、当然、続編が出来ますわねぇ…

私の"厨二病"の発作は収まるどころか、ますます激しく"スライくれ!くれ!"と暴れている状況ですから、シリーズ続けて見ちゃいそうです…
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