ゆみモン

斜陽のおもかげのゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

斜陽のおもかげ(1967年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

吉永小百合にこのような出演作があったとは知らなかった。

太宰治の愛人・太田静子の娘太田治子(映画の役名は木田町子)が1967年に刊行した『手記(十七歳のノート)』をもとに同年、制作された映画。
治子は1947年生まれで、太宰は翌年に別の女性と入水自殺している。
公開当時は、治子は20歳。いくら手記として刊行したからといって、こういうスキャンダラスな話題を映画化したのは凄いと思った。しかし、映画作品はそれほどドロドロしたものにはなっていない。吉永小百合の可憐さと、新珠三千代演じる母の純粋な太宰への愛情が表れているからだろうか。

太宰の友人・檀一雄役で本人が出演している場面は、笑ってしまった。

太宰の生まれ故郷・津軽の景色や風物も描かれており、太宰ファンにはそれだけでも一見の価値があるかもしれない。