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トゥルー・クライムのpistacchioのレビュー・感想・評価

トゥルー・クライム(1999年製作の映画)
3.5
誰かが幸せになると誰かが不幸になる…。
主なテーマは黒人差別。容疑者として浮上している人物が黒人であること、目撃者が白人であることで、状況証拠のみでロクな捜査も行われずに逮捕され死刑囚となってしまったビーチャム。同じような設定の映画は他でも観ているはずなのに、何度目でもやっぱり心が痛い。
死刑執行まで一日も時間がない中で、エベレットは無罪を主張し刑を止めようとするのだから現実ではまず有り得ない。でもこんな風に無実の人間が一人でも多く釈放され、自分の生活を取り戻せるといいなとただ祈るばかり。
そして、作品の中に散りばめられていた幸と不幸。
エベレットと浮気することで、夫の気を引こうとした同僚の妻。
ビーチャムを救うことで、家庭が崩壊したエベレット。
事件の真犯人も何者かに殺されており、その事件は未だに捜査すらされていないこと。
世の中は誰かの幸せと誰かの不幸の連続で、作品のような極端な例だけでなく些細なことでも何でもそうだな、、と考えさせられてずーんとした。

---memo---
エベレット(クリント・イーストウッド)の娘役で出ていた女の子が、血の繋がった本当の娘(フランチェスカ・イーストウッド)である。孫ほどの年の差だし、現実の世界でもプレイボーイでびっくり。
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