ShigeakiMiyano

ボディ・ダブルのShigeakiMiyanoのレビュー・感想・評価

ボディ・ダブル(1984年製作の映画)
3.5
先日観た「ドミノ」で消化不良を起こし
そうになったのでスッキリ気分良くなる
為に整腸剤の代わりに見直しました

ヒッチコックタッチの名手と言われていた
ブライアン•デ•パルマ監督の最もアブラが
載っていた時期の作品ですね〜🎵
「殺しのドレス」「ミッドナイトクロス」と
立て続けにヒッチコックを教科書にした
スリラー作をヒットさせて来た集大成的な
一本でこれこそ「めまい」に対する正統派
のオマージュって感じです

“ 閉所恐怖症 ” で失態をしでかして
仕事を失ったB級役者がおいしい話に
飛びついたお陰で殺人事件の目撃者に
なってしまうのですが…
気分転換に見たポルノビデオがきっかけで
話は思わぬ方向へ進んで行くのです
登時流行した「リラックス」って曲のPV
はこの作品のワンシーンをまんま使用して
いるので印象深いんですよね
メラニー•グリフィス嬢のメジャー初出演
なのかな?ちょっとセクシーでキュートな
魅力に溢れてましたねぇ

序盤の覗き見シーンは「裏窓」だったり
殺人事件のトリックは「めまい」っぽいし
とにかく “ 大好きなヒッチコック ” を
全面に押し出した作品なので元ネタを
知っていれば数倍は楽しく観られます
もちろんデ•パルマ流の凝りまくりの
映像テクニックも惜しみなく使ってます
この頃の試行錯誤が後々の大ヒット作
「ミッション•インポッシブル」へ繋がって
行くのでしょうかね?

ケレン味たっぷりの見せ場の作り方
見事に活きてくる伏線の張り方などなど
サスペンスのお手本と言っても過言では
ありません、さすがにヒッチコックでは
古くて食指が伸びないって人には彼の
作品を手始めにすると良いかもしれません
デ・パルマ監督の面白いところって
どの作品も主要キャストは日本ではあまり
知名度の薄い俳優さんがメインだったり
するのですが…一点豪華主義?なのか
一人くらいは超有名な大スターを起用して
ファンをニンマリさせてくれます
例外は「キャリー」くらいですが、逆に
出演した多くが後に大成しちゃってます
シシー•スペイセスやナンシー•アレン等々
「殺しのドレス」以降はマイケル•ケイン
ジョン・トラボルタやジョン・リズコー
など芸達者を巧みに配して作品を一段階
格上げさせてくれていますね

ちょっぴエロティックでしっかり骨太な
サスペンス要素を持つこの作品、40年前
の物とは思えないほど新鮮味を失わない
快作だと太鼓判を押しちゃいます。
ShigeakiMiyano

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