ゆかちん

アルフィーのゆかちんのレビュー・感想・評価

アルフィー(2004年製作の映画)
2.8
マイケル・ケイン主演で1966年に大ヒットした同名コメディを、ジュード・ロウ主演でリメイクした作品。

爆イケのジュード・ロウに眼福。。
しかも、第四の壁を突破してこちらに語りかけてくるからたまらん!
いやー…美しすぎて釘付け。
ほんま造形が美。
そして、仕草やふとした表情がいちいちかっこいい。それを意識してるってわかってても許せる。
イケメン絶頂期の頃なのかな。
あと、ジュード・ロウのイギリス英語も好きなんだよな〜。

…と、爆イケなジュード・ロウを眺めるだけの映画かといえばそうではなく。
人間関係の大切さや、大事なものは失ってから初めて気づくことなど、人生の教訓みたいなのも。
そして、ちゃんとしっぺ返しも受け、そこからくる後悔や懺悔、虚しさ、哀れさ…なんかも扱う。
そういったときのジュード・ロウも良いんよな〜。さっきまで輝いた無敵最高潮美男子だったのに、一気に哀れに見えてくる。
ジュード・ロウのそういう憂い加減を出す演技もいい。



イギリス人のアルフィー・エルキンズ(ジュード・ロウ)は、さまざまな美女を求めニューヨークにやってきた。彼はリムジンの運転手をしながら「完璧な人生」を捜し求めていた。
最初は毎日女性を取っ替え引っ替えすることで人生をエンジョイしていたアルフィー。
しかも、真剣な恋愛を求められると急に一歩下がってしまうという、典型的プレイボーイ。

いやー。
最低だけど、ジュード・ロウだから許せる。
それに、ある種徹底してるしな〜。
これくらいの美貌を持ってる人の特権だよな〜とも。
女性側もその辺覚悟しなあかんのちゃうかくらいに思ってしまうw
…あくまで、ジュード・ロウ級ならの話だけどw

アルフィーが出逢っていった女性は、

・リッチな人妻ドリー(ジェーン・クラコウスキー)
・シングルマザーのジュリー(マリサ・トメイ)。MCUスパイダーマンのメイおばさんだ!
・親友マーロンが愛するロネット(ニア・ロング)
・、社会的地位を確立しているキャリア・ウーマンのリズ(スーザン・サランドン)
・クリスマス・イヴに偶然リムジンを拾った超絶美女ニッキー(シエナ・ミラー)


心が安らいでいたのはジュリーの家。優しいし美人だし子供もかわいい。でも、刺激がないし、「もっと遊びたい!自由でいたい!もっと良い女性がいるかもしれない!」が勝って、のらりくらりなアルフィー。

そこからマーロンと喧嘩してるロネットと、お酒を飲みながらマーロンを許してやれと話をしていたら、酔いが回って一夜の関係。
そこからロネットが妊娠してしまうという。

また、ジュリーはアルフィーは自分と共に生きる人ではないと判断して関係を終わらせる。ジュリーはアルフィーを責めるとか嫌いになったとかなわけではなく、冷静に「私たちは違うの」と諭すところがすごい。

ニッキーはしばらく同棲するが、ニッキーの不安定なところに付き合いきれず、アルフィーから別れを切り出す。

50代のリズは大人で、アルフィーは初めて心をさらけ出せる相手だと思っていたが、リズはアルフィーに本気ではなかった。


こうやってみると、最初アルフィーは「人間には期限があり、それは女性の方が短い」みたいにいうてたのに、アルフィーが求めたのは歳上女性なんだな〜と。

そして、リズに花束を作って渡しに行ったら、彼女は別の男性と一緒にいるというのを知る。どうして自分はダメなのか、自分よりあいつの方が良い理由はなんだ、と問い詰めると、「彼の方が若いから」と言われる。
いやー、絶句とはこのことかという表情をするアルフィー。
浮気する男性が女性に対して言うのは見かけるけど、女性から男性に言うのはなかなか見ないから、なんか清々しいな。
まだ若いと思っていた自分が、そんなに若くないとマザマザと見せつけられる。
リズ、スーザン・サランドンが魅力的に演じてて良かった。謎の説得力。

そして、アルフィーは、「アルフィーの周りの人はアルフィーを愛し、アルフィーは自分自身を愛していた」ということに気づく。
相手の愛に応えず、自分から手放していた。
でも、そう気付いた時にはもう遅い。
そして、人生で大切なものを失っていることに気付く。

愛を受け、自分も相手を愛するならしっかりと向き合うべきだった、と。

特に、ジュリーがそうだよな〜。

あと、ロネットとの関係はマーロンもろとも傷つけて失うからキツい。
ロネットとの関係については、ロネット側から誘ってたし、避妊しなかったのもあるから、アルフィーが全部悪いとは思わないけど。

ニッキーも、彼女の不安定さも含めて愛せてたら…なところはある。
…まあ、これは愛の大きさと器がどれだけの大きさなのかになるけども。。
シエナ・ミラー綺麗。彼女も絶頂期らへんなのかな。無敵な美女感あった。

うーむ。
難しいですなぁ。

親友も、好意を向けてくれていた女性も、全て失ったアルフィー。
最後1人で歩いて行く背中が切なかった。

でも、映画としては、救いがなく絶望感溢れるというのではなく、病院で出会った老人の、「大事なのは、これからどう生きるのか」という言葉が言いたいのかなと。
だから、未来志向で希望もある終わり方なのかな〜と。
そういうところ良かった。
若くてイケイケなジュード・ロウが演じることで、若さに傲慢な人たちを諭す感じで。


音楽もローリングストーンズで良かった!


ちなみに、リズと呑んでたフランスのハーブ酒アブサン。

年末フェスのレディクレの飲食店で毎年アブサンを使ったカクテル(出演するバンドとコラボしてたりして)があってよく呑んでた。

そんな禁断の酒みたいなやつやったんかww
でも、そんなに酔わなかったけどなぁ。
薄めてるからなのかね。
ゆかちん

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