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ライアンの娘のavantgardeのレビュー・感想・評価

ライアンの娘(1970年製作の映画)
5.0
学生の時、授業をサボって観に行った…なんて書いたら、なんかの歌の文句みたいだけど、でもホントにそうなのです。
まあ、その時は連れもなくひとりだったけど…

平日の昼間だったのに館内は超満員で一番前の非常に見えづらいところで鑑賞。長い映画だったのに、取り憑かれたように観たので時間の感覚を失ってしまっていた。観たあとはデヴィッド・リーンのこの大作モノにすっかり洗脳されてしまっている自分がいた。

大画面から来る音と映像の凄さに圧倒され、人の心理を誘導するスペクタクルな話の展開に息を呑む感じで観ていた…否、と言うよりもう観ていることさえ忘れさせるような、、トランスと言ってもいいくらい映画の中に入っていた。

印象的だったのは、ロージーが夫に愛人との別れを伝えた時、それについて、男と話し合いがあったのか云々について夫が問いかけたのに、ロージーが「何も…」と答え、夫が「そんなに深い仲なのか」と溜息まじりに答えるシーン。妻の不貞を始めから分かっていた男の哀しみがそこにはあった。
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