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タンポポのKasaのレビュー・感想・評価

タンポポ(1985年製作の映画)
4.3
笑い、食、愛。いろんなものの本質を一本に凝縮したような作品だった。一杯のうまいラーメンを食べ終えたときような満足感がある。
ホームレスのエピソードと、大滝秀治さんの登場シーンが好きだった。大滝秀治さんの間と動作が完璧すぎる。そこだけ繰り返して観た。

宮本信子さんは「あまちゃんのおばあちゃん」的な認識だったのだけれど、とても魅力的な女優さんだ。可憐で芯が強くてお茶目な役がピッタリ。

伊丹十三作品は、観れば観るほどハマってしまう。すぐに2回目が観たくなる。映画の中の登場人物たちに、たっぷりとした余裕と色気を感じるからだと思う。昭和はきっと不便と不平等で大変だったろうに、今の映画のキャラクターたちよりも、人間味があって楽しそうに見える。
なんでだろう。
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