香港警察のリーとFBIの黒人ラスの凸凹コンビが誘拐事件解決のためにタッグを組むお話。ジャッキー・チェンとクリス・タッカーのコンビは実に安心感のある笑いを提供してくれる。
コメディとアクションが混ざり合った作りの映画だが、どちらにも手抜き感はない。クリスが陽気に笑わせてきたと思ったら次の場面ではジャッキー流のドタバタカンフーが展開される。本当によく調和していると思う。
一方で視点を「人種差別」に合わせてみると、結構スパイスの効いた黒人、アジア人差別のシーンが目立つ。製作陣の意図なのか、気にする人はかなり気にしてしまうレベル。現代では放送禁止用語も何度も出てくる。単に製作陣の色が出ているのかもしれないが、作品全体をみて考察するに、二人の異色さと、その二人のタッグマッチを際立たせる戦略なのかもしれないと推測できる。
個人的に好きなシーンは、二人が次第に心を開き合い、クリスがジャッキーにダンスを教え、そのお返しにジャッキーがクリスにカンフーの型？を教える場面。自分を象徴するものを教え合って打ち解けていく様子にほっこりさせられた。
まとめると、カンフーもコメディも銃撃戦も見たい、そんな欲張りな思いに応えてくれる名作。
