めしいらず

冬の日のめしいらずのレビュー・感想・評価

冬の日(2003年製作の映画)
3.0
芭蕉と弟子らによる連句の世界観を、国内外のアニメーション作家が己の作法による自由な表現で読み継いでいく。何と言っても巻頭の発句を担当したノルシュテインのパートが見事。木枯らしに弄ばれ遠くへ飛んでいく笠で締めくくられた余韻はこれぞ俳諧味と言いたくなる風情だった。木枯らしの重層的な表現も美しい。他にはペトロフ編のうら寂しさや高畑編の諧謔味も印象に残る。こういう作品に触れると己の教養の足りなさを痛感させられてしまう。
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