TAK44マグナム

サンゲリアのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

サンゲリア(1979年製作の映画)
4.0
なつかしさ爆発のマカロニ・ゾンビ映画。

子どものころ、「1、2、のサンゲリア~」って、勝手に歌ってたなあ。
間違ってもサンガリアじゃないよ~(分からない人の方が多いかな・・・)。

サンゲリアってのは、それっぽい邦題をでっちあげただけで、原題は「ゾンビ2」です。
ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」がカルト人気を得て、その続編が作られるって聞いたイタリアの映画屋さんたちが、これまた勝手にでっちあげたのが本作。
これで有名になった監督のルシオ・フルチですが、彼は単なる雇われ監督だったんですね。
でも、イタリア~ンにテキトウな要素が満載の本作は、本家本元と肩を並べるゾンビ映画の傑作となったのでした。

まず、本家よりもゾンビメイクがすごい。
メイク技術の進化を無視してゾンビの肉体損壊度だけで語れば、「ウォーキングデッド」なんかと同じぐらいに恐ろしいゾンビが登場します。
何故か400年前の死体も、結構新鮮なままで蘇ったりするのはご愛嬌ですが・・・

そして今みても、割とゴア描写がグロい。
伝説の目ん玉ズブズブシーンや、ゾンビが人間喰っているシーンは現在のレベルで見ても意外と古臭くないです。

あと、笑っちゃうぐらいくだらないアイデアが秀逸。
なんといっても、これも最早伝説化している人食いザメVS泳ぐゾンビという、異種格闘技戦がすごすぎます。
思いついたら撮ってしまおうっていう、マカロニな精神が素敵すぎです。
大体、この一連のシーンはストーリーとは全然絡まない、いわゆるサービスシーンなんですよね。女優さんのオッパイも含めて。
海に潜るのに、何故か水着の上は着ないんですよね。さっき会ったばかりの男性が見ているのに。目の保養になるのでオール、オッケーです!

まったくロメロの映画とは関係ないんですけど、時系列をいじくって前日譚とすれば、それはそれで話がつながるような気もしますね。
別に、つながるように考えた脚本じゃあないとは思いますが。

ブルーレイ版を購入して視聴しましたが、HDリマスターということで、古い映画にしては画質の鮮度は悪くはありません。
逆に、良すぎて特殊メイクなんかの粗が目立ってしまっています(苦笑)

特典映像がてんこ盛りで観きれないぐらい入っているのは良いことですね。
インポート版だと特典には字幕がないとのことですので、少々高い国内版をわざわざ買う意義もあるというものです。
初回版にはアウターケースとフォトブックが付いてきます。
フォトブックは、女優さんのオッパイに焦点をあてたような作りで、エロとグロというエクスプロイテーションムービーの二大要素を網羅した素晴らしいパッケージングと言えるでしょう。

※再レビュー

レンタルビデオ、セルブルーレイにて