『プラネットテラー』参考のひとつになったイタリア製ゾンビ映画。特殊メイクが荒くて雑で、アメリカ製ゾンビ映画のような社会性メッセージや極限状態の人間関係を描くことなく、内容も薄っぺらく、陽気なイタリア人が作った感が拭えない。一応有名どころでミアファローの妹ティサファローが出ています。
本来のゾンビ伝説でカリブ海の島とブードゥー教を扱っているけど、どうも『ドクターモローの島』に見えてしまう…
目や口から本物のミミズが出たり紅色の血が吹き出したり、安っぽいお色気があったりとタランティーノやロドリゲスが好きそうなゲテモノ映画です。
ロメロ監督『ゾンビ』のイタリア版を担当したダリオアルジェント監督版の続編として作られて、本来のタイトルは『ゾンビ2』。正式ロメロ版の続編が『死霊のえじき』なのでパラレルワールドのPart2といったところでしょうか。
しかも次回作まであって日本タイトルが『サンゲリア2 / ZOMBIE 3』ってもう訳が分からない。
原題が『ゾンビ』だけど日本では既に本家のほうで同タイトルが使われてるから、配給会社がカリブ海の島が舞台なのでトロピカルなワイン[サングリア]を文字ったとか、イタリア語で流血の[サングエ]を文字ったとか色々と説があるみたいです。
因みに清涼飲料水の いち にっ[サンガリア]は奥の細道の一節[国破れて山河あり]のダジャレからきていて、英語造語でもなくゾンビもワインも何の関係なく、この手の名前はいろいろと紛らわしいですね。