ちろる

チャーリーと14人のキッズのちろるのレビュー・感想・評価

チャーリーと14人のキッズ(2003年製作の映画)
3.6
敏腕広告マンから突然クビを言い渡されて無職になったチャーリーが、自分の街にロクな保育園がないことに目をつけて、親友フィルと保育園をつくりあげるドタバタコメディ。

子育てに真剣に取り組んだこともないパパさんたちが、突然14人もの子どもを預かるなんて、、、想像通りのカオスから始まるこの「パパの保育園」

「自由保育」か「早期教育」か・・・
ストーリーの中で、敵対する保育園としてあるのが早いうちから語学をならわせ、音楽なども一流のものに触れさせる所謂エリート育成の保育園。
これが早期教育というものだが、これらがどれだけ幼児たちの未来に影響を及ぼしているのだろうか?
一方で「パパの保育園」では決まったカリュキュラムなど無く、思いっきり日中体力が許す限り暴れまくる自由保育は近隣住民から評判をよんでいく。

チャーリーたちの保育の仕方がどんな風に子どもたちに影響を与えていったか、しっかりと描かれていないのだが、今日も明日も楽しみに保育園に行ける。それだけで大成功なのではないだろうか?

就学したら、高校、大学と休むことなく競争を強いられる子どもたち。
未就学の時期くらい、アホみたいなって暴れまくるのが許されてもいいのでは?

ここには、今当たり前になりすぎた早期教育へのアンチテーゼが含まれている気がする。

エディ・マーフィーが無邪気な子どもたちに振り回されて、色んな表情するのが楽しくて、コメディ部分もしっかりと残されていながら、子育てについて改めて考えさせられる物語。
最後まで飽きさせないリズムカルな脚本と、ハッピーな結末のおかげで、幸せな気持ちで観ることができる作品です。
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