イチロヲ

混血児リカのイチロヲのレビュー・感想・評価

混血児リカ(1972年製作の映画)
3.5
在日米兵の強姦行為により産み落とされた混血少女(青木リカ)が、売春斡旋を企んでいる闇組織に肉薄していく。他社のスケバン映画に追従するかたちで製作されている、東宝産のズベ公映画第1弾。凡天太郎の劇画を原作に取っている。

ウーマンリブを昂ぶらせている混血少女が、その身一つで裏産業に乗り込んでいく。他社のピンキー路線と大同小異であり、セクスプロイテーションに必要不可欠となる要素が、無難に盛り込まれている。

主演女優の青木リカ(本名、シャロン・リー吉田)は、本編と同じくハーフの女優。ヴァンプ女優のレベルには達していないが、その拙い演技の中に独特なグルーヴを感じ取ることができる。

エログロ描写では、包丁で相手の腕を切断するシーンと頭部への銃撃シーンが見どころ満点。鈴木則文に肉薄するほどのサービス精神が冴えており、「バイオレンスをやり過ぎるとギャグになってしまう」の法則が全面的に機能しているところが嬉しい。
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