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釈迦のcatmanのレビュー・感想・評価

釈迦(1961年製作の映画)
3.0
1961年公開。『大菩薩峠』三部作の1&2を監督した三隅研次が、そのラストの3作目を降板して撮った本作。果たしてどんなもんだろうと思い初鑑賞。
なるほど和製ベンハーという例えにも頷ける超大作。キャスティングも美術も衣装も実に豪華、大映の並々ならぬ気合いと意気込みが感じられる。ただそれだけに画作りにおける三隅監督の繊細なセンスが、時代劇に比べると些か損なわれている様な気も。特に中盤に延々続くスタジオ内セットでの撮影は映像的な活力に乏しい。それとやっぱり日本人がアーリア人を演ずる違和感も拭えない。が、勝新の濃厚なキャラと顔面はそのままインド映画に登場してもすんなりハマりそう。妙齢の女優陣はおしなべて見目麗しい。
クライマックスのスペクタクルな映像は迫力満点、見応えがあって楽しめる。巨大なオープンセットによる撮影が素晴らしい。ここは伊福部昭の音楽もふるっていて、ゴジラが登場しそうな雰囲気にテンションが上がる。
ただ全般的には作品のテーマと物語に自分は全く興味を持てないため、かなり退屈してしまった。157分は長い…
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