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風の中の子供の324のレビュー・感想・評価

風の中の子供(1937年製作の映画)
4.2
家族が揃っている平常の幸福。牧歌的で普遍的なそれと、不穏な離散や疑念。『生まれてはみたけれど』に類似するガキ大将ヒエラルキー。正面手前から奥へ走りターザン雄叫び友だちを招集するショットの反復、捜索呼びかけ「三平ちゃーん」のリフレインが清水宏らしくて最高。留守番の怖さ、親類預かりの居心地悪さ。ふんどし格差、木登り梯子のサイレント映画的な笑い、微笑ましいタライ川流されの恐怖、曲芸少年の共感。吉川満子グッドです。
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