記録。
知らずに仕掛ける全面核戦争。
『サタデー・ナイト・フィーバー』のジョン・バダム監督によるSFサスペンス。主演のマシュー・ブロデリックが若い。
ブロデリック扮するギークな高校生が、そうとは知らずに軍事コンピュータをハッキングしてしまったことに端を発する第三次世界大戦の危機を描く。
時代的に米ソ冷戦の背景を下地にしていたり、国防を担う司令部のセキュリティがアホほどガバガバだったりと、今の目線で見ると現実味に欠けるので、リアリティを期待すると真面目にストーリーに没頭するのは難儀かも。
とはいえこの手の作品でお決まりのメッセージはAI隆盛の今の時代にも通用するものではある。
コンピュータに依存することのリスクなんてハッキリ言って耳タコなんだが、本質的にはそれを作るのも人間であり、ソフトウェアに不具合が無いと言い切るのは事実上不可能。
要するに人類は自らのパーフェクトな信頼に足る道具を造り出せないのだという紛れもない事実に留意しておく必要があるということだろう。