平和を祈るヒツジくん

復活の日の平和を祈るヒツジくんのレビュー・感想・評価

復活の日(1980年製作の映画)
4.8
コロナ禍が起きた2020年に視聴。まさにコロナ禍の世界の世相を表しており、ゾッとする映画です・・・
おそらく「スペインかぜ」とか「ペスト」をモデルにしたのだと思いますが。

うっかり漏らしてしまった殺人ウイルスが世界各地で大流行し、連日おびただしい人が死に続ける。限られた人類は南極へ結集。その限られた人間も各々の欲望が倒錯し、喧嘩へ発展。人間ってどこまでいっても醜い。
アメリカ大統領が狂い、遂には核戦争にまで発展。世界は核の炎に包まれた・・・まさに『北斗の拳』みたいな世紀末。おもえば上映当時は冷戦真っ只中でしたね……
ただこれによりウイルスは放射能を受けて無毒なウイルスへと変化。最後、主人公は生き残りの人類を探すため、長い長い放浪を続けることになります……

聖書的な要素があるのが印象的です。
聖書の黙示録にはこの世の終わりについて記されている。「人類の三分の一が死に絶える」とあります。天使がラッパを吹き鳴らすと、アバトンという生物が額に烙印のない人間を襲い、棘で刺し9ヶ月間苦しめるというのです。まさにコロナの後遺症のような、恐ろしい毒を打ったのでしょう。
劇中主人公は神を侮蔑しましたが、私はキリストを信じ従っていきたいと思います。聖書に出てくるヨブという人はどれだけ不幸に打ちのめされようと、友人から「神への信仰を捨てろ」と言われても決して信仰を捨てませんでした。
信仰とは綺麗ごとではないのだと、改めて感じさせられた作品です。知り合いのキリスト者には医療関係者の方々が多くいます。

現実のコロナとの違いは、殺人ウイルスは寒さに弱かったのに対し、。コロナ恐るべしです。放射能でも生き残りそうで、しぶとい。