金魚鉢

シービスケットの金魚鉢のレビュー・感想・評価

シービスケット(2003年製作の映画)
3.5
1930年代大恐慌時代のアメリカで人々の希望となった競走馬シービスケットとそれを取り巻く人間たちとの伝説

時代背景や苦悩といった地味なパートにかなり時間を割きじっくり描いている印象。しかしシービスケット同様抑えて抑えて最後に盛り上がりと感動が押し寄せてくるような構成は、実際に起こった話の映画としての見せ方としてはかなり良かったと思う。正直、ラストに挫折しかけた騎手が返り咲くマッチレースを持ってこられるところまでは何となく想像できた。しかしそこに"駄馬とされていた馬の成長"や"騎手が馬と一緒に乗り越える"という熱さが上乗せされているという実話として出来すぎているくらいの完成度。互いの不屈の精神力と信頼がもたらした勝利が迫力のあるレースシーンと共に流れるラストは実に感動的だった。信頼関係や簡単に見捨てないことが成功の鍵を握っている、そんな勇気をくれる映画。
金魚鉢

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