Omizu

シービスケットのOmizuのレビュー・感想・評価

シービスケット(2003年製作の映画)
3.9
【第76回アカデミー賞 作品賞他全7部門ノミネート】
アメリカ大恐慌時代に活躍した競走馬シービスケットの物語。ノンフィクション小説を原作に、『カラー・オブ・ハート』ゲイリー・ロスが監督した作品。

弱き者たちが下剋上を目指すという王道感動ストーリー。馬映画としても申し分ない。泣ける。

名馬の血筋ながらも見捨てられたシービスケット、両親に捨てられたレッド(ドビー・マグワイア)、成功したが息子を失った富豪ハワード(ジェフ・ブリッジス)、孤独な調教師トム(クリス・クーパー)らが主人公。

馬と三人の男たちが出会うまで、そしてアメリカ制覇までを丁寧に描いている。レースの描写も抜け目なく迫力満点。

初めて優勝するところや一騎打ちに勝つところ、そして最後などまんまと泣かされた。

主要人物はみないい人で観ていて気持ちいい。富豪の若い後妻、というだけで悪く描かれがちな妻マーセラも普通にめちゃくちゃいい奥さん。夫を支え共に一喜一憂する。

シービスケットと三人の男たち、それに加えてその背後にしっかりと当時のアメリカという社会背景を描く。

あらゆる意味で抜け目なく見事なアメリカ的感動作。定期的にある良質馬映画の一作。誰が見てもいい映画だと思う。感動しました。
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