バテラ

シービスケットのバテラのレビュー・感想・評価

シービスケット(2003年製作の映画)
4.5
競馬では時代を象徴する様なスターホースが現れる。日本で特に知られているのはオグリキャップだろう。本作で描かれるシービスケットもまた、そんな名馬と人と時代の物語だ。事実は小説よりも奇なりとはよく言ったもので、話は出来すぎなくらいドラマチックだ。気性が荒く、怪我も多く、能力を発揮できないシービスケットが、様々な痛みを抱える騎手、調教師、オーナーと出会いサクセスロードを駆け上がっていく。当時アメリカは大恐慌から立ち直ろうとしていた。その時勢にシービスケットが重なる。そんなベタな話だが、ゲイリー・ロス監督が手堅く硬派に、トビー・マグワイアやジェフ・ブリッジスらの名演が重なり、挫けてもまた立ち上がり、駆け出す、不屈さを教えてくれる作品に仕上がっていて、確かな感動がある。
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