リッキー

シービスケットのリッキーのレビュー・感想・評価

シービスケット(2003年製作の映画)
3.8
985本目。190323
名馬と3人の男たちの物語

私は馬が大好きです。よって馬を題材にした本作品にも以前から興味を持っていましたが、なかなかタイミングが合わず鑑賞できていませんでした。

1930年初頭のアメリカが舞台です。
チャールズ·ハワード(ジェフ·ブリッジス) は好景気の波に乗り自動車販売で財を成しますが、息子を自動車事故で亡くし、妻もそのショックで彼の元を去っていきます。
しばらくして彼はある女性と知り合い、結婚します。お相手の女性が馬好きで、彼女に影響され次第に彼も馬に興味を持つようになります。

トム·スミス(クリス·クーパー) は周りからは変わり者と呼ばれていますが、誰よりも馬を愛しており、調教にかけては熟練の腕をもっています。

ジョニー·ポラード(トビー·マグワイア) は大恐慌のせいで破産した家族のために、騎手としての才能を武器にして、草競馬界に入っていきます。

シービスケットは生まれながらにしてサラブレッドの血をひいていますが、この子の特性を理解できるものが居らず、暴れ馬となってしまいます。しかしこの3人と運命的な出会いにより、本来の彼の能力が開花され世間を驚かせることになります。

彼らは作品の中盤で大成功を収めたため、後半はどんな展開になるかと思いきや思わぬ悲劇が待っていました…。
作品内容は実話に基づいたものなので、説得力があり、映像や音など馬が疾走しているシーンは迫力があり大変満足できました。

シービスケットは当時の不景気の経済状況の中、庶民にとってのヒーロでした。
日本で例えるならハイセイコーやオグリキャップのように国民に愛されていたことが作品中にも描かれています。
余談ですが、最新の研究では、この偉大な名馬の遺伝子を分析しているようです。金属製の蹄から抽出しているようで、馬体が決して大きくなかったシービスケットが何故あんなに速かったのかを調査しているようです。
この映画を観ると、遺伝的な要因だけではないように思えますね。
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