けーはち

バトルクリーク・ブローのけーはちのレビュー・感想・評価

バトルクリーク・ブロー(1980年製作の映画)
3.1
ジャッキー・チェン全米進出第1作。シカゴの中国レストランオーナーの息子がイタリアンマフィアに迫られ屈強なファイターたちを相手に賭け格闘試合に出る。「燃えよドラゴン」の監督による功夫アクションだが、ホァァ!!アァァチョォォー!!ドォーン!!フォォォー!!プルプルプル……とやるブルース・リーみたいに1つ1つのアクションを勿体つけて残心たっぷり筋肉の震えとともに間を持たせるタイプではない、ジャッキーには分の悪い撮り方。彼の軽快な動きには誰も追随できず、間を取ってカット編集点を作ったり、段取り確認しレスリングに渋々付きあわされている感が散見される。イタリアンマフィアのドロドロした身内の争いと、主人公側の中国系一家の爽やかな一体感の対比やら、ジャッキーが敵を圧倒する場面での縦横無尽ぶり、後に彼の代名詞となる体当たりアクションの萌芽のようなものが観られるといった美点はあるのだが。ベースの効いたスウィングジャズ+西部劇風の口笛+エッジの効いた三味線という当時のアメリカ人が日本と中国を混同している感じのBGMも珍味。