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米のmhのレビュー・感想・評価

(1957年製作の映画)
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公開当時(昭和30年頃)の農村が舞台。このままでは食っていけない次男坊(長男以外)たちのちょっとやさぐれたリアルな青春ドラマ。いうなれば日本版「リバー・ランズ・スルー・イット」。
船で向こう岸に渡って異性と出会うなど若者たちの気散じや、独特な村祭りなどをカラーフィルムで収めている。
終盤にショッキングな展開があるものの、話自体はそれほど面白くないので、第4位の「蜘蛛巣城」「幕末太陽傳」を抑えて、その年のキネ旬ベストテン第1位に輝いているのには素直にびっくりする。カラー映画でそれなりものになったからという加点があったんじゃないだろうか。
芥川也寸志の音楽が大げさすぎてところどころハマってないような気がすんだけど、識者の意見はどうなんだろう。自己主張が激しくて、毎回笑ってしまってる気がする。
違法漁業をしたことで受ける罰がふた通りあった(摘発と転覆)のは素直に楽しめた。ただ、お母さん、噛みつくのとかはちょっとやってない。
DVDのパッケージにあらすじが全部書いてあるのとか、次男の名前が次男(つぐお)なのとか、個性的なジャケとか、いろんな意味で変わった映画だった。
面白かった。
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