面白い映画であり、ターミネーターシリーズをより掘り下げた作品であると評価する。
だが、描写されるスケールが大きくなったせいか、映像演出的な密度は若干薄くなっている。
そして何より痛手なのは守護者シュワちゃんの不在。
新しいキャラクターであるマーカスは大変魅力的なキャラクターだが、従来のT-800系守護者の枠を埋めるには程遠かった。
総じて、ターミネーターという看板を背負っていなければ高評価されたであろう映画だが、ターミネーターシリーズでなければ世界観の掘り下げというファクターが効かないというジレンマ。これを脱却できなかった映画という印象である。
のちに展開されるサラ・コナークロニクルを思うに、これは正当なナンバリングではなく、派生作品として扱われるべきものだったと考える。
……というかそもそも、4としているのは日本含む海外訳作品だけなのだが。この辺りは映画の出来というよりはプロモーションの不手際として評されるべき部分かもしれない。
