あつぼう

ニューオーリンズ・トライアルのあつぼうのレビュー・感想・評価

3.9
ジョン・グリシャムのベストセラーを映画化すると本当に面白いものが出来ますね。結構原作に忠実に映画化されるので原作のファンでも納得出来るのではないしょうか。いつも感心させられるのが、グリシャムの知識の豊富さです。あの手この手で読者を唖然とさせる裁判の技に惚れ惚れします。
ジョン・グリシャムが好きな方にはフィリップ・マーゴリンを読む事をオススメします。この人もグリシャムに負けず劣らず素晴らしい裁判ものの小説を書きます。

さて映画の方ですが、最後まで息をつかせないがぐらい全編緊張感が漂ってます。骨太でありながら凄くバランスの良い映画です。陪審員1人1人の葛藤も巧く描かれてたと思う。陪審員制度を逆手にとった映画やけど、主人公達の気持ちは理解出来る。
アメリカにとっては拳銃の問題って根が深くて簡単には話し合いも出来ないんですね。銃の製造メーカーと政治家に癒着があるんやろうけど、遺族の事を考えるとこういう裁判は実際にどんどんやっていいと思った。

ジーン・ハックマンとダスティン・ホフマンが初共演した事でも話題の映画やけど、てっきり昔に共演してるものやと思ってた。こんな偉大な演技派2人よりもジョン・キューザックの演技が素晴らしかった。個人的にはレイチェル・ワイズが好きなんで彼女も良かった。

日本人である自分も陪審員として出廷しなくてはいけない日が来るかもしれないと思うとちょっと複雑な気持ちになるのでした。
あつぼう

あつぼう