Yu

デンデラのYuのレビュー・感想・評価

デンデラ(2011年製作の映画)
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バトルババアによるクマ殺し

文明を石器時代まで衰退させ、蛮族と化したババアは既に人間よりも妖の類に近い存在なんす。いわば山姥なんす

喜寿米寿ならではのデスジョークが炸裂!思ったことをすぐ口にする脳直な精神は、人の精神を若返らせるのでしょうか!

一度、村社会的死を経験したことにより生への執着、というより渇望を強く抱く様子は、みっともなさと同時に人間讃歌を感じました!!

精神が体に追いついていない、というか、精神で体を持って行けるところまで持っていってるような、そんな心のバトリティ(battle+hospitality )が伝染し、東北の山奥に山姥の村、デンデラが生まれたのですね!!

高齢化どうこうとか、フェミニズムに関するメッセージ性どうこうとかはぶちゃけ関係なく、
単純に村から捨てられた齢70のババアが村に復讐するためにバトルババアになるってプロット面白すぎませんか!?

ゴア描写もそこそこに頑張っているし、ババアのマンバコーデもクールだし、笑えない下ネタで滑り散らかすのも、完全にB級映画なんですよね!!

邦画のB級映画っていうと、そのおおよそがオマージュを盾に自慰るか、
それっぽさだけでエモを演出して自慰るかのパターンが多い気がするです。
モゴモゴ行って何言ってっかわかんねーことが多いというか

でもこのバトル老婆ムービー、全員マジで腹から声出すし、さらに余計な一言まで気合い入れて声を出すわけで、パワーをめちゃ感じるんですよね…
くまの血を飲んで、青汁みたいな感想言うの、完全にイカれてるとしか思えないんですよ…やったー!

でもね、メッセージ性すっからかんな脳みそぱっぱらムービーみたいなんだけど、みんなの脳裏には
人間だった時の記憶があるようなカットだっだり、生への渇望のようで性を求めたり、カラッとしたところにもジーンと来ちゃうんですよね…!!

あと普通に役者リアルババアの冥土の土産感というか、等身大の最後に好き勝手やろうみたいな、命の輝きを見た気がしてゾクゾクした
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