rikim

デンデラのrikimのネタバレレビュー・内容・結末

デンデラ(2011年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

自分の意思を持ってこなかった主人公のカユが「やりたいようにやる」までのお話。

中盤までは村への復讐を主軸に展開されるが、主導者のメイは目的を達せずに死んでしまう。残された者たちは復讐を止めデンデラで生きていくことを選ぶが今度は熊に殺されてしまう。
どんな選択にも正しさが見出せない地獄の世界を実感したカユ。生きるとは、何度挫かれようとやりたいことをやるしかないのだと悟る。
最後は単独行動で熊を誘い出し村に差し向け村人を殺させた。もちろん自分も殺されるだろうし熊も鉄砲で死ぬだろうが、とにかく村にも熊にも一泡吹かせてやらずにはいられなかったのだ。
「(熊と私)どっちの勝ちか?」と最後に問いかけるが答えはなく終わる。きっと答えに意味がないからだろう。熊も人もみんなやりたいようにやってるだけなのだから。

とにかく演技は良いし全員山姥状態なので絵面に迫力がある。色んなオババを見れて楽しめるが、老婆が戦う意外性やスカッと復讐エンドを求める方には向いていない節はある。あまりキャッチーな紹介は難しいと感じた。
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