このレビューはネタバレを含みます
印象としては、"頑張りは伝わるけど、それだけ"といったところですかね。結果としては、その頑張りが実を結んでいないと言いますか……。
と言うのも、衣装や住居、小道具、演出や音楽などで作品の雰囲気づくりは十分なくらい仕上がっていて、とても素晴らしいのですが、問題は中身。主軸のストーリーだったはずの"村人への復讐"はただの前置きで、メインは老婆と熊の死闘を描いただけ。なので、姥捨山伝説との繋がりは薄く、取って付けたような深みのない薄っぺらな内容に。
せっかくの雰囲気も、姥捨山伝説の持つ世界観も見事に台無しです。
それと、豪華な女優陣を迎えたのにこれでは本当にもったいない。熊の作り物感や雪崩のチープさは仕方ないにしろ、姥捨山伝説のその後と謳うが、何ら面白みもないのは少々いただけないかと。
老婆が熊に殺されるシーンなど恐怖を感じれてすごく好きなんですけどね。残念な気持ちが勝ってしまいました。
