剣々

東京物語の剣々のネタバレレビュー・内容・結末

東京物語(1953年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

家族を考えさせられる国を超えて愛される名作

尾道から子供達に会うため状況した老夫婦
歓迎する素振りこそすれど仕事が忙しいからと両親の面倒をみることを嫌がった子供達は、戦争で亡くなった次男の妻紀子に面倒を任せた
仕事も休み真心をこめ老夫婦を持て成す
次第に実の子供達が自分達を快く思ってないことを悟り、予定を早め老夫婦は帰路に着いた
そして子供達を待っていたのは思いもよらぬ知らせだった…
※すみませんかなり自分語り入ってます

2012年の英国映画協会の映画雑誌が発表した映画監督が選ぶランキング第1位に輝いた名作!
上京した老夫婦とその家族を通して家族の在り方を冷ややかな視点で描く作品
特に動きがあるわけでもないカメラワークで淡々と描かれる情景…でも自然と惹きつけられるものを感じる作品でした

実の子供達には邪険に扱われ、それでも穏やかに対応する老夫婦に哀愁を感じた
それでも手を差し伸べたのは義理の娘でありかつての友人達
飲み屋で友人と語らったり、紀子の部屋で一晩過ごすことで夫婦の本音が垣間見える描写がなんだか印象的だった

尾道に帰りほどなく倒れこの世を去った母親
作中語られたように「親孝行したい時分に親はなし」を体現したような展開
こういった展開を観ると自分も孝行できるうちにもっと親孝行しないとなと思えますね
最近はコロナ禍もありあまり地元に帰れてないので次の年末年始くらいは地元に帰って親孝行しようそう思えました

そしてとあるシーンで自分でもビックリするくらい涙が止まらなりました…
それは1人母親の死に目に間に合わなかった三男敬三が家を訪れた瞬間でした
私の脳裏に祖父が亡くなった時のことが思い出されたからです
祖父が亡くなるその日の朝まで地元にいたのに…私は大学の講義が始まるからと地元を離れました
そして新幹線を降り改札を出た時に鳴った携帯電話…それは祖父がもうもたないという知らせ
慌てて改札に戻り地元に戻った私を待っていたのは冷たくなった祖父の姿でした
一度心臓が止まりかけた時、私が今向かってると祖父に呼びかけると奇跡的に持ち直したと聞かされ祖父は最期まで私を待ってくれていたかと泣き崩れ心の底から後悔したことがこの映画で思い起こされ涙が止まらなくなりました…
あぁだめだこの文章書いてるだけでまた涙が

家族について考えさせられるそんな作品でした



【雑記】
個人的な思いも相待ってより心に残る作品でした
次回のまだ観てないん会は他の応募作品からの投票です
私のプロフィール欄記載の決選投票フォームよりご投票ください
期限は9/17(土)までとさせていただきます
ご投票お待ちしております
剣々

剣々