1953年公開、小津安二郎作品。
世界的名作として名高い本作。
日本の一般的な老夫婦とその子供らの物語だが、現代でも世界で圧倒的な評価を得る。
その理由の一つとして、世界中の誰においても普遍的なテーマである「家族」が描かれている点がある。
実際に、私も遠く離れて暮らす両親のことを思い浮かべた。
正直、自らの両親に鬱陶しさを感じてしまっている姿に自分を重ね、胸が苦しくなった。
「家族」は、あまりの普遍さ故に、なかなか見つめることの難しいテーマでもある。
その点、紀子は、実際に血縁がなく、少し離れた所から見つめられたからこそ、最も娘らしかったのではないかと感じた。