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東京物語のhocky1111のレビュー・感想・評価

東京物語(1953年製作の映画)
3.4
抑揚のなさがその言葉の裏の真実を観ている方へ投げかけている。目線と視線を意識した構図が観ているものをこの映画の舞台に引きづり込む。その結果、登場人物に対して好悪の感情を持たずにはあられなくなる。それが、ときに自分と置き換えられ、時に傍観者となる、そんな感情の抑揚のサイクルの中でくらくらしてくる。そして紀子はその純粋さの裏にあるミステリアスさに、知らず知らずのうちに惹かれていくのだ。
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