まつこ

東京物語のまつこのレビュー・感想・評価

東京物語(1953年製作の映画)
5.0
繋がっているようで途切れる家族の形。
他人だからこそ優しくなれることもある。
家族ってなんだろう。

終盤のやり取りはとてもリアルだ。家族だからこそ言えること、みんながみんな綺麗な心の持ち主ではないこと、本気で皮肉ったわけじゃないのに結果に苦くなる感じ。やっぱり堪らない。

戦後の日本だからこその命の重さ。
いい映画だなぁ。

小津作品の〝一緒の動きをすることで通い合ってる〟ってわかる演出。好きなんだよなぁ。冒頭のないもの探しとかツボすぎる。

近くにいると自然と似てくる。仕草、相槌、話し方。独特なありがとうのイントネーションにほっこりした。

それぞれの人生に一生懸命なのも悪くないけど、お布団掛けてあげられるうちにやれることをやってみよう。普段忘れがちな気持ちをじんわり呼び起こしてくれる素敵な作品でした。

また年を重ねて観ると違う気がする。
さぁ、たまにはご飯でも誘おうかな。
まつこ

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