ヒロ

東京物語のヒロのネタバレレビュー・内容・結末

東京物語(1953年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

24-45
世界的名作!

2012年に英国映画協会の映画雑誌『Sight&Sound』が発表した史上最高の映画ベストテン(英語版)の映画監督が選ぶランキングで第1位となった名作中の名作とされる映画です。
…が、前半部分は少し退屈だなと思ったことを白状いたします…

当時もそういう評価はあったようですが、起伏に乏しいし、淡々と日常が流れていくので、ちょっと眠たくなってしまいました…
ざっくりとしたストーリーとテーマは知っていたのですが、前半だけ観てると、「別にこの兄妹そこまでひどくないのでは?」という気がしていました。
自分たちの生活もある中でむしろちゃんと構ってあげてるように見えましたし、お兄さんの方は休日なのに患者のところに行ってあげて、立派なお医者さんですよ。

後半、お母さんが危篤になってようやくこの作品のテーマが腹落ちしてきたので、もう一度見直せばもっと違った見方になってくると思います。
特に、お母さんが亡くなった後、原節子とお父さんが二人で話すシーンは好きですね。
原節子が語る亡き夫への思いを聞いて、原節子にとっても二人が来てくれたことは嬉しいことだったんだなぁとここはジーンと来ました。
とある方のnoteの記事で、お父さんが原節子に時計を渡すのは、止まっていた時間が再び動き出すことを示していると書かれていて「なるほど!」と膝を打ちました。

私には一回の鑑賞ではこの作品の良さを全て理解することはできなかったようですが、少し時間をおいて再び鑑賞したいと思います!
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