メイプルわっふるG

1000年女王のメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

1000年女王(1982年製作の映画)
2.0
新竹取物語。1000年に一度生まれ代わるかぐや姫。
それは1000年間地球を管理する、代々の1000年女王の役目だった。

1999年日本が舞台。世紀末に惑星衝突という終末思想なストーリー。超巨大なノアの箱舟も登場。

松本ワールドいろいろ、らしい。
主役ヒロインの本名は、メーテルとエメラルダスの母の名と同じとのこと。
松本作品ほぼ知らなくて驚きがなかったのが残念。

1000年ごとに交代する女王の亡骸が、ヒミコ、楊貴妃、クレオパトラも含め数百ある。1000年未満での交代があるとはいえ、何万年前から地球管理してたんだろう。
文明誕生前から管理してたのなら、地球人じゃなくて彼らラーメタル人の属星扱いで良いと思う。

自分の居住地がダメになって、移動先に世紀末ヒャッハーたちがいたら。そりゃ恐くて共存は無理って判断するよね。ずっと彼らのことを観察してたんだし。

今作はヒロインと並ぶ主人公・中学生ハジメに感情移入や自分を投影することが出来るかどうかだと思う。残念ながら私には出来なかった。

なんというか、自己中な子供の典型。主役に据えることですべてが許されるところ、主人公補正が掛からずに見てしまうともうパニック映画のヘイト役かと言わんばかりの我儘っぷり。

そしてそれを助長する周囲の温かい反応。天真爛漫と評するヒロイン姉妹。カップリングを匂わせる管理人。
補正が掛からない者にとっては逆効果。無邪気なラッキースケベなノリは拷問かと。胸糞映画は好きだけどコレ違う。

ちなみに放映後の潘恵子さんのインタビューで、別キャラの演じ分けは「声ではなく気持ちを変える」と仰っていた。なんかすとんと納得。


2020.10.11 シネフィルWOWOW