荒野の狼

セールスマンの死の荒野の狼のレビュー・感想・評価

セールスマンの死(1951年製作の映画)
4.0
もうかれこれ初上演から70年が経とうとしているのに、未(いま)だに「労働」と「仕事」の区別がつかぬ人がいる。
やっている事は同じでも、この二つは当人が向かう意識において全く別物である。簡単に言えば、労働は「させられる」もの、仕事は「するもの」と言っていいだろう。人は、本人が主体的に動いている場合には、その見返りをあまり必要としないが、させられているなら、その対価(つまりお金)が欲しい。この意味において「仕事」は「遊び」と本質的になんら変わりはないし、「労働」はそこに意味を見出せなければ、単なる手段(つまり処理)に過ぎない。
歳をとるまで仕事を「しているつもり」でいると、いつの日か「させられていた」自分に気づくかも知れない。セールスマン(サラリーマン)なら、早いうちに認識しておくべきだろう。
荒野の狼

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