菜緒都

セールスマンの死の菜緒都のレビュー・感想・評価

セールスマンの死(1951年製作の映画)
4.6
戯曲の映画化ということで、舞台を映像化したような感じなのかなーと思っていたら、本当に映画としても素晴らしかった。
寓話的でもありつつ、不倫とかも含めとてもリアルな生活も描いていて、サスペンス的にも楽しめた。

うまくショットを繋いでの妄想と現実を行き来する演出がこの作品の映像的醍醐味。
よくわからないけど、ヒッチコック的な不穏さを終始感じていた。(あんまりヒッチコックがなんたるかを知らないので適当発言です。)
主要キャラの鬼気迫る演技も素晴らしかった。

社会的成功をしなければいけないし、新しい商品が出れば買わないといけないという当時の世間のムードを描いていると思うが、現代的な視点で見ると虚栄心と毒親問題だと感じた。

今は「社会的成功」よりも「個人、または家族の幸せ」をまっすぐに目指している人は増えたと思う。
菜緒都

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