なまくらウォッチメン

セールスマンの死のなまくらウォッチメンのレビュー・感想・評価

セールスマンの死(1951年製作の映画)
4.1
面白い
老いが迫りセールスの仕事が立ち行かなくなり始めた男のニューロティックスリラー×中年の危機でより父権主義的になった父親と息子の確執が広がる家族ドラマ
メイズルス兄弟の『セールスマン』やポール・シュレイダーの『白い刻印』とも通ずるところがあるな

現実と妄想の区別がつかなくなっていくニューロティックスリラー部分と家族のドラマの視点が煩雑で冗長になっており、少々食い合わせが悪かったが全体的には良かった
結局アメリカンドリームを掴みきれず、家族以外の誰にも知れず死を迎えるセールスマンの最期はなかなかズシンと来るものがある

セールスマンは死ぬまでセールスマンとして売り歩いて生きていくしかない、という出口のない地獄を描いているとも言えるのかな