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セールスマンの死のnaokiiiのレビュー・感想・評価

セールスマンの死(1951年製作の映画)
4.2

有名な現代戯曲の映画化。(1980年代にも映画されていると思う)
実は風間杜夫が主役の同舞台を、BS NHKで鑑賞済みだったので、話は知っていた。

やはり脚本は完璧であろう。
自尊心が強く、大言壮語を吐くセールスマンの父、それに翻弄されながらも父を擁護し続ける母、高校生時代に人生絶頂期を迎え今はニートの長男、父、母、兄を煽てて険悪な家族関係を保とうとする女誑しの次男、そしてその他家族に関わってくる個性的なキャラクター。
全ての登場人物が物語の鍵を握っており、衝撃のラストは誰もが驚愕し、そして切なくなるはずだ。

この映画は演出も素晴らしく、特にラストの車から見えたネオンの街が、ダイヤの様に輝くシーンにはかなり圧巻された。
その他、俳優人の演技力も素晴らしく、特にセールスマン役のフレドリック・マーチがドンドンおかしくなっていく演技は本当に精神病を患っている様に見え、終始ハラハラした。

非常に好きなのであまり冷静に書けていないが、やはり「セールスマンの死」は舞台で見ても映画で見ても素晴らしかった。
一生私の心に残る作品であることは間違いない。
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