今では見ることが難しいロストテクノロジー的なアニメーションの魅力が詰まった作品だった。
ケレン味あふれる大胆な演出もいいし、キャラの気持ちや状況がちゃんとわかるガッチリしたフレーミングなど、きめ細やかな演出も上手い。
この時代の良質なアニメは本当に絵力が強いというか、絵で魅せることへの意地を感じられて好き。
あと単純に動きと美術、立体や雰囲気に合わせた影付けがすごく良い。
そのおかげで作品に厚みが出ている。
全体的に実写とは違う、エログロ・バイオレンスの魅力を引き出した雰囲気たっぷりの演出と作画で思わず魅入ってしまった。
蟲蔵なんてたまらなかっま。
体内でハチを飼い、背中の蜂の巣の穴からその蜂を放出して攻撃というビジュアル的にもエグくて、本当に気持ち悪くて最高。
こんなイかれたキャラクター滅多にお目にかかれないしよく考えたなと脱帽。
物量で攻める最近のアクションアニメと違って、アニメ的な省略表現も効果的に使われていて勉強になる。
内容的に厳しいかもしれないが、もっと評価されて良いアニメだと思う。