青二歳

大野一雄 ひとりごとのようにの青二歳のレビュー・感想・評価

1.3
大野一雄、70代にしてワールドデビューした鬼才。体育教師定年後も用務員として勤めその稼ぎも自主公演に使ったような人。76の退職から舞踏1本ワールドツアー!90代で腰を痛めて以降は車イスで舞踏を発表。大器晩成にも程がある。身体がそこに在る限り生涯現役。アンドゥオールのような物理的開きが無い舞踊言語なのに、彼の作り出すスペースの大きさには驚きます。

コレ舞踏やダンスが好きとか大野一雄ファン以外は観てもつまらんです。ドキュメンタリーは2001年からなので主に息子さんが指導する大野一雄舞踏研究所。観客として憚りながらいうと、舞踏は厄介。下手がない。バレエや日舞は下手がある。1〜10あるとして、スターダンサーは10を超える妙技をステージで見せてくれますがプロの舞台なら無論のことアマでも1で十分です。日舞もそう。一方舞踏は1か0。0に出くわした時は苦痛ですよ、寝ます。ただクネクネしてるだけ…或いは白いだけ。申し訳ないがこちらも安くはないチケット買って見に行く以上悲しいですよ、本当に観てられない。
で、なぜワタシはDVDでまで研究所の方々の、失礼ながらその多くが0の舞踏を観なきゃならんのでしょうか。自己啓発セミナーみたい。

この頃は大野先生まだまだ動けるので舞踏も披露してくれて、95歳記念公演・織部賞授賞式も収録。ちなみに100歳記念ガラ公演行きましたが大野一雄寝てました。このガラ…まともに観れたのは麿赤児だけでしたね。他は壮絶につまんないのばっかだった苦渋の思い出。ついでだ、よし言っちゃおう、さすがにこの頃は老人虐待みたいな絵面でした。寝てるならステージ上げなくていいのに…と思った。しかしまあ客席もお祝いしたいということで…多幸感溢れるカーテンコールでした。寝てても妙な存在感がある方なんですよね、それは本当。だからこちらもステージに出てくれれば拍手送りたくなる。だけどなぁ…
大野一雄にご興味持った方はYouTube検索で十分です。このドキュメンタリーは全っっくオススメしません。他のドキュメンタリーどうぞ。
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