takanoひねもすのたり

狂った一頁のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

狂った一頁(1926年製作の映画)
4.5
日本の無字幕、サイレント映画。
監督衣笠貞之助、脚本川端康成(1926)

嵐の夜の某精神病院。入院患者の奇行が次々写し出される。一方入院している妻の様子が気になりここで雑役夫として働く男。病院で娘と再会した後、彼は錯乱し幻想を見る…てな感じだった(ト書きも無いので推測)

まず音楽のセンス。
アンビエント、能、歌謡、聖歌。そこに汽車やノイズなどのSEをぶっ込んである。心地良かったり緊迫したり狂喜じみてたりするBGM。

能の面(翁と小面?)を着けた男女のシーンを何かで見て以来、長い間ずーっと気になって、なんの映像だったか謎で謎で仕方なかったのですが、ようやく判明。
この作品だったか…( ˘ω˘ )ウム…スッキリ
この能面の幻覚シーン、精神病院というところ、患者に面をつけさせるっていうのが皮肉めいてる。

冒頭のサーカスのシーンからくるくる踊らずにはいられない患者への移行するシーンも好き。