フランス古典映画ビッグ5の1人、ジュリアン・デュヴィヴィエがジュール・ルナールの小説を映画化。
当時1932年11月にフランスで公開され、悲痛な主人公を演じたロベール・リナン…
理不尽極まりない母親と無関心な父の冷めきった夫婦間。
溺愛される長男と長女。
そして、厄介者扱いの末っ子の『にんじん』
イヤな家族。
何なんだ?この母親…?
中盤からずっと眉をひそめて鑑賞…。
…
有名な文学作品が原作で、ストーリーが素晴らしいのはもちろんのこと、映像表現においても文句の付け所がなく、冒頭の人物説明における、別々の会話をシームレスに繋げる手法もお手の物。
「にんじん」が心の中の…
このレビューはネタバレを含みます
フランソワ・ルピック。
ルピック家の次男。
本当は金髪(冒頭で教師から「金髪なのになぜ"にんじん"と呼ばれている?」と聞かれるシーンがある)なのだが、母親がつけたあだ名で「にんじん」と呼ばれている。…
10代の頃観て以来の再見。こんなに素晴らしい作品なのに記憶が完全抹消。
脚本が良く、登場人物の個性の塩梅もとても良い。小さな少年が家族のことであの精神状態に至ってしまっているのが非常に辛い。ベッド…
オフュルス『快楽』第二話のように、フランスの田舎が舞台になるモノクロ映画はいいなあ。陽光が溢れる田舎の風景は、カラーよりもモノクロにふさわしい。ルノワール『ピクニック』も雨が降るまでの幸福感が忘れ難…
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