マット・デイモンが記憶を無くした元暗殺者を演じた硬派なスパイアクション作品。
CIAの極秘ミッションの人間兵器として訓練されたジェイソン・ボーンが突如記憶を失い、スパイスキルを駆使し自分は何者なのか、何に巻き込まれているのかその謎に迫っていく。全編ミステリアスでスリリングな展開にぐんぐんと引き込まれた。
そして『007』シリーズや後々の『M:I』シリーズにも引けを取らない息をつかせぬ怒涛のアクションシーンは見応え十分。
鮮やかな工作スキルの数々、養われた的確な状況判断能力の描写はめちゃくちゃクール。またスピード感溢れるカーチェイスは圧巻の迫力だった。
あと何が好きだったかというと、舞台が世界数カ国がに渡っているというシチュエーションにおいて、ちゃんと現地で撮影しているところ。屋外のシーンは多分ほとんどそうなんじゃないかな。
やっぱりその街の佇まいとか奥行、建造物などの美しさがリアルで、今時のCGを嵌め込んだものとは全然違う。ありのままの街の姿が映し出され、そこで繰り広げられる逃走劇や本物のアクションというのは今となってはあまり観られなくなってしまったので、とても貴重だなと思った。
アクションシーンの臨場感を出すためのハンディーカメラによる手ブレ撮影は、私は平気だけど三半規管弱い方々にはちとキツイかもね。
CIAの悪い上官や組織を相手に孤軍奮闘するというストーリーも比較的シンプル。恋愛要素は要らないかな。スパイ作品の内部汚職もまあ定番なので黒幕の意外性は薄いけども。
アクションが良かったし普通に面白かったので、続けて次作も観ちゃう。
