記録
ネタバレを含みます。
最高にクールで最高にホット。
最高に汚くて残酷で暴力的で
でも最高にカッコいいです。
主人公たちはエネルギーに満ち溢れる若者ではなく、いつ枯れてもおかしくないオッサンたちなのですが、
小さい頃に観ていた旧ルパンのアニメは、
盗みに失敗してもさっきまで殺し合いをしていても最後はいつも笑い飛ばしてしまう、
そこに何か男のニヒリズムを初めて感じ、
そしてこの映画でも、枯れた大人の男のニヒリズム、ダンディズムを感じました。
(こっちのほうが先なので旧ルパン制作陣が影響を受けている可能性はありますね。)
これはそんな彼らの壮絶な挽歌です。
いい歳したオッサンが初めて車というものを見て「銃の時代は終わりだ」
と言うところは、自分たちの時代の終焉を予感させ、彼らの心が確実に変化しますし、
「If they move,kill them」
で物語の幕が開くところや、
ロクな会話もなく
『Lets Go』の声に『Why not?』と答え
ただこのやり取りだけして、無言で死地へ向かうシークエンスは最高に痺れました。
そしてスローモーションを駆使した壮絶な銃撃戦。
暴力が芸術に昇華された瞬間でした。
劇中流れるメキシコ民謡のような歌がたまらなく最高にいいですし、
その歌をバックにエンディングで、笑うバンチの面々の顔を映したり、背中越しに森を歩いていく姿を観ると、これだけで泣けるし、酒がすすみます。
兎にも角にも観てない人は真っ先に観てほしいぐらいオススメします。
