ゆみモン

警視庁物語 夜の野獣のゆみモンのレビュー・感想・評価

警視庁物語 夜の野獣(1957年製作の映画)
3.0
「警視庁物語」シリーズ6作目。スリが絡む殺人事件。

このシリーズは、決して少数の大スター演じる刑事が派手に活躍する物語ではない。
地味だが演技派実力派の俳優演じる刑事たちが、グループに分かれて、複数の手がかりを追っていく。だからこそのリアリティがある。

殺人犯が集団スリの一員であることから、窃盗事件を担当する捜査三課に協力を求める。ここでスリ担当の腕利き刑事を演じるのは加藤嘉。
刑事以外でも、落し物をした、学生と不倫する有閑マダムや、花柄の財布をスられた男娼(ゲイ)、仲間に惨殺された年配スリ師の聾唖の娘・千石規子…など今回もまた個性的な面々が登場する。時計屋の店主・東野英治郎も贅沢な起用だ。