継

約束 ラ・プロミッセの継のレビュー・感想・評価

約束 ラ・プロミッセ(1999年製作の映画)
5.0
10歳のマーティは入院中。
薬の副作用で髪の毛は抜けたけれど
その効果か体調は良くて元気(^∇^)/
最近の楽しみは隣の高齢者病棟に出来た友達と遊ぶ事。

寝たきりのベランは高齢者病棟に入院中。
会話と身体の自由は失われているけれど
新任の看護師が美人なのが嬉しい(///∇///)/
最近の悩みは見知らぬガキが悪戯に来る事。

元気な内にたくさん遊びたいマーティ
己の内に閉じ籠ったまま消え入る覚悟のベラン

意思表示が出来ないベランの心情は、本来なら誰にも伝わらないものですが、
本作はナレーションと字幕でベランの「心の声」を知れます。
それは、ベランの心の闇の深さを伝えると同時に、
会話のコミュニケーションがとれなくても、寄り添う気持ちさえあれば心は通い合えるという事を十二分に伝えます。

病室を抜け出したノエルの 微笑ましい祝祭に心踊り
軽薄な言葉より響く 祈りにも似た懇願に心震える。

死と隣り合わせの現実を描きながら
同時にそれを笑い飛ばすユーモア。
迫り来る時の その一歩手前で
“此処で終り” と締め括る手捌きが鮮やかな映画でした。
継