すずす

オクラホマ!のすずすのネタバレレビュー・内容・結末

オクラホマ!(1955年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

20世紀アメリカ、最高の作詞・作曲コンビとも云われる、リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン2世によるコンビ第1作。この後、2人は『南太平洋』『王様と私』『サウンドオブミュージック』とヒットを連発します。

ミュージカル舞台の映画化ですが、農場が舞台だけに、屋外セットを駆使して見事な演舞が繰り広げられます。
ミュージカルと云えば豪華セットでの撮影が当たり前で、屋外撮影の映画は少なく、しかし、最近になって『ラ・ラ・ランド』、そしてスピルバーグ版『ウエストサイド・ストーリー』と、この方法が使われ、この当時は画期的過ぎたかも知れません。

しかし、ストーリーは最悪級で、田舎の保守主義者にとって、法律の仔細は無視しても良いという結論で映画は終わります。
あぁ〜トランプ派だ!と思わずにはいられません。

以下は物語。

20世紀初頭、オクラホマが46番目に州でなる直前。クレアモアの街の郊外にある農場。ローリーは農場の娘で、幼馴染のカウボーイのカーリーとジャレ合っている。今夜の町のダンスパーティに、ローリーは使用人ジャッドと行く事で、仲良く喧嘩している。

カンザスの町から戻ったウィルは50$で、アニーの父に結婚を依頼するつもりだったが、アニーへのプレゼントに50$金を使ってしまい。アニーは旅の行商人アリと無理やりに婚約する。

祭のダンスを前に、ローリーは使用人ジャッドを馬車から振り落とし、一人でダンスに来る。そして、その後の女性が持ち寄った料理を男たちが買うチャリティーオークションで、行商人アリーは、アニーの腹痛のケーキをウィルに競り落とさせ、結婚から逃れる。そして、ローリーの料理をめぐり、カーリーとジャッドが対立。全財産だけでなく、銃も馬も手放し、カーリーが競り落とす。

皆んなが喜んでいる中、ジャッドは2人を殺そうと、干し草に火を放つが、逆にカーリーと揉めたジャッドは己のナイフで死んでしまう。裁判は村民たちが簡易に行い、カーリーは正当防衛で無罪。ローリーとカーリーは無事結ばれるのだった------

ミュージカルとしてはロケ地が素晴らしく、迫力のある群舞も一級品で、最上級だと思います。しかし、ダンスは社交ダンス、タップなど、古式ゆかしいものです。

最悪なのは、主人公の金髪美女は使用人を酷い扱いしてるし、村の人気者は好き勝手やるもの、と云うトランプ派のような感性。
田舎の保守派のアメリカ人には良いのでしょうが、それ以外の人にはゲンナリする内容です。
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